2010年07月26日
塚本先生の仕事。

*モダンアート展「1954BikiniMeans いのちの黙示録」エントリー200403「加害者は被害者を隠す」ⓒ塚本三男
塚本三男さんは「ビキニ市民ネット焼津」の立ち上げメンバーであり、
「焼津流、平和の作り方」にとっても長老の一人と言っていいと思う。
1930年生まれ。
静岡大学嘱託として、1954年第五福竜丸の事件当時、船に乗り込み、
死の灰の処理、分析、船体の放射能の測定に関わっている。
以来、放射能による被害の現地調査と救援が先生のライフワークになった。
知らないということが引き起こす悲劇を、少しでもなくしたいと言っていた。
化学者として、その使命感に突き動かされた生涯ではなかったか、と想像する。
主に、カザフスタンや中央アジアなど旧ソ連。
2003年『旧ソ連の環境破壊ー核放射線被災の実態』を自費出版している。
物理や化学の教諭だった塚本さんならではのリポートがたんたんと続く。
癌でただれてしまった皮膚や奇形の写真と文章に、私たちは打ちのめされてしまう。
これは黙示録だと思った。
現地で、被害を受けた人たちを前に、先生は、
恐怖や衝撃や悲しみでうずくまりたくなるのを、懸命にこらえていたにちがいない。
長年撮影した膨大な記録写真の一部は、ある党に渡したまま。
何度返してくれと言っても応じてくれない、と生前言っていた。
覚えのある、党の人は、申し出てください。
カザフスタンのセミパラチンスクで
旧ソ連が最初の原爆実験を実施したのは1949年8月29日。
広島・長崎への原爆投下から4年後のこと。そして5年後にはビキニ事件。
セミパラチンスクでは40年間に467回の核実験が行われたが、
それも、ソ連邦の崩壊で初めて世界が知ることになった。
モダンアート展では「加害者は被害者を隠す」という
広河隆一さんの言葉をご本人の了解を得て、作品のタイトルにしている。
注意していると、加害者は被害者を隠すの図、社会によくある。
<紙飛行機、上手ですか>・・・詳しくは次回また*
Posted by kamaVOX at 23:00│Comments(0)
│アート展BikiniMeans
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